見知った店で初めて会う挙動不審な自分を

おどけて茶化す

猫のような瞳と不敵な口元

 

画面越しのコトバやウワサは

幻のように、

フワフワとアテなく舞うチョウのように

かみ合わない会話

でも目を離せない仕草

 

おどけて過ぎた

帳の先

剥く卵の殻が妙に愛しくて

一抹の高揚のなか

コーヒーの香りが

マヒした視界を少しずつ晴らしていく

 

頬杖の先

さみしげな瞳

 

明ける鳩が羽ばたく

 

きっと、

今日が終われば

二度と会わない

どこに行ったのか

きっと分からないまま

この先ずっと思い出す

幻の今日